縁側を考える。


ども。OIKAWAです。

今日は午前中に1件、増築工事の打ち合わせに行ってきました。
和室を増築します。

それで。
今日の話は「縁側」について書こうかなと。

今日の打ち合わせでは、この「縁側」は色々話し合った末に無しになったのですが、
基本的には僕は縁側は好きなんですよ(笑)

いかにも日本らしい曖昧さが。
で、そもそも縁側って何なん?って人もいるのかなと(僕よりも若い人とか特に)。

だからちょっと、縁側について説明しつつ、自分も改めて縁側に想いをよせてみようと。

あ、でも長くなるから出来るだけ簡潔に。シンプルに。

知ってる方はスルーで。間違いがあった場合は教えていただけると嬉しいです。

んでまず縁側って種類があって、家の外部にある場合は「濡れ縁」ていうんですね。
雨が降ると濡れるというところからそう呼ばれているそうな。そのまんま。笑

で、家の内部にある場合は、「広縁」とよばれます。これだともしかしたら馴染みがありますかね。

想像しやすいように写真も載せてみます。
これが濡れ縁。

こちらが広縁。

あーはいはい。分かった、これね!ってなったかな?笑

濡れ縁(外縁)の方は、

「夏に縁側に座ってスイカを食べている少年」

というシチュエーションなんだけど伝わったかな。絵心無いナンチャラとかって言わないでよね。笑


この縁側。定義(?)としては家の外周部に設ける、内とも外とも言えない曖昧な空間。
みたいなことが何かの本に書いてありました。

まぁその通りで。

今回打ち合わせの対象になったのは「広縁」の方。そもそもなんで昔の家って広縁(縁側)があるの?
という疑問が出ました。

まず単純に外から入ってきてそのまま各部屋に行けるように。純粋に廊下の役割だね。

これは昔、家の玄関から入れない人のためじゃないかなと思います。
これについてはまた別の話になるので割愛。

あとは、サッシぎりぎりまで畳の部屋だと、畳が日焼けしてしまうから。というのもあります。


で、次が面白いんだけど、
縁側があると夏の日差しをダイレクトに部屋に入れないんだぜ。と。

そして冬の日差しはちゃんと室内に取り込むぞと。これは庇や軒と考え方は同じですよね。

皆さんご存じの通り、夏と冬では太陽の高さが違うからなんですね。

うん。面白くないですか?

いやいや、絵じゃなくてね。
たしかにちょっと、絵は極端だけども。

夏はヨシズをたてかけて遮熱しつつ、サッシは全開にすればそれはそれは気持ちの良い
風が入ってきてたまらない空間になるよと。

冬は建具は閉めて日差しを取り入れて、ぽかぽかの中でみかん食ってお昼寝とかしちゃって(笑)

いやぁ。良いじゃないですか。

と。

それに、縁側に使う床材や壁材を蓄熱性の高いものにすれば夜までずっと暖かい。
まぁこれはパッシブな考えですけど。

とにかくここらへんが、性能というか、昔の知恵の面白いところというか。
これが縁側の魅力なんだと思うんですけど、
でも、

僕が縁側が好きな本当のところは、
あのヘタクソな絵の通りで。
あそこに座ってスイカ食べたり、麦茶飲んだり、、珈琲だって良いじゃない。

ゆっくり過ごせる気持ちいい空間だなって思うからです。

ほっこりできる。
(そういや北上にある古民家カフェの名前ってほっこりだった。良い名前だ。笑)

子供の友達が遊びに来たときに、家の中までは入らないけども、でも家に入ってる。
そんな曖昧なゆるい感じもいい。
(どんな感じよ!笑)

夏にリフォームの現場に行ったりすると、
3時の休憩は縁側だったりします。
心地いい風に当たりながら、シャビィとか食べて(笑)、

あぁ、、ホントに気持ちいいなぁ、、とかって思うんですよ。

縁側良いなぁ、、日本まじヤベぇなぁ、、
と思うわけです。

まぁ、、

日本やべぇとか言いながら、、

僕が自邸を作るときはたぶん、、

コッテコテのカリフォルニアスタイル全開のサーファーズハウスになってるかもわからんですけどね(笑)
大工さんでもこんな本も買ったりするんですよね。
てか僕サーフィンやらないけど。そして近くに海ないけど。

とにかくそんなこんなで。

だいぶシンプルに、僕が縁側に惹かれる理由を書いてみました。

どうですかね。
縁側良いなって思いません?


それでは。今日も読んでくれてありがとうございました。

最近では無駄な空間、贅沢な空間と言われるようになってるみたいだけど、
やるやらないは別として、そういう思想(?)は
ずっと留めておきたいですね。

豊かさって、どこにあるのかなと。

ではでは。
またね。バイバイ!




PS.
質問を。
打ち水ってどうして涼しいんだと思う?
(水で地面を冷やすから、ではないです)

PPS.
昔の昔は縁側の前に、つまり庭に、
池があって、その池を眺めながら、
その池の気化熱を活用して涼んでいたんだそうです。

面白いですねぇ。。





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TAKEHARU OIKAWA

・大工
・一級建築大工技能士
・二級建築士